この声のかぎり 歌いたいのです
空気を伝わり、わたしの声が響きわたる
わたしの、この声が
ここに確かに わたしが存在してる証です
歌いたい 歌があるのです
真直ぐな旋律 背中を押すのは弦の和音
低音が地に広がり 管は輝きを織り込んで
こころも震える あの歌を
それなのに
わたしの声はもう出ません
なぜ、声は枯れていないのに こころがもう響かない
涙はこんこんと目からこぼれて
わたしの足もとには、たぷりたぷり、と湖ができました
歌えないのなら、息をする必要もないのです
生きている意味など ないのと同じ
この世界を歌えないのなら
湖に身を投げ込み
いっそあの水色の液体でわたしの中が満たされれば
たぷり たぷ り
こぽ こぽん
こぽぽ ぽ
泡 あわ
苦しい くるしいわ
がぼっ たぷん
つつ つ こぽ
く くるしい
あぁ
声が出ます
また歌えるのね
わたし
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